モーツァルトでなくてもいいようだ。

生後9ヶ月頃の赤ん坊に音楽を演奏させると脳の特定の領域が活発になるとの研究をワシントン大学が発表した。この領域は音楽だけでなく会話にも関わる領域で、音楽的な能力だけでなく、会話や、あるいは他言語を学ぶ能力も向上する可能性がある。

In a small study of 39 babies, scientists at the University of Washington found brain regions key to music and speech were sharper in nine-month-old boys and girls who had attended musical play sessions.

一週間の音楽学習がパターン認識能力に影響

研究者らは39名の生後9ヶ月頃の赤ん坊を集めて、半数ずつに音楽に関わる遊びと、そうでない遊びに参加させた。

音楽に関わる遊びのグループは、赤ん坊の両親が、赤ん坊を膝の上に乗せて歌を歌いながら赤ん坊の子供を揺らしたり(※1)、赤ん坊の手を取ってマラカスをリズムに合わせて振ったりドラムを叩いたりした。

Popcorn: Baby Knee Bounce Rhyme

※1)こんな感じ。

もう片方のグループはブロックや車などのおもちゃを使った普通の遊びだ。脳に良いと考えられている、活動的で社交的な遊びである。ただし、音楽に関わる遊びはしていない。

この遊びを両グループともに一週間、研究室で行った。その一ヶ月後、赤ん坊は音楽に関するテストを受けてもらった。一定のパターンで構成された音楽が鳴っていて、そのパターンが崩れた時の赤ん坊の脳の反応を見るというものだ。このテストを行ったところ、どちらのグループにいた赤ん坊も、パターンが崩れた時に音楽に関わる脳の領域が反応をしていることがわかった。

しかし、パターンが崩れた時に、音楽に関わる遊びをしていたグループの方がより強く脳が反応していたという。

言語の学習にも効果が期待

赤ん坊の時期は、身の周りで起きることを観察し、動きのパターンや、次に何が起きるのかを予測する時期であるという。論文の第一著者であるパトリシア・クール氏は「パターン認識は認識能力の中でもとても重要なものです。パターン認識能力を早期に高めることは後々の学習能力の向上にもつながるでしょう」と述べている。

「音楽は広い範囲の認識能力を向上させる可能性があります。音楽は子供に、身の回りの物事のパターンの推測、予測、反応能力を高めてくれるでしょう。それは、今日の複雑な社会では非常に大切なことです」

クール氏によれば、反応していた脳の領域は音楽だけではなく会話にも関わる領域で、音楽の能力の向上が他言語の学習能力の向上に繋がる可能性があると述べている。

また、近年の研究では子供のうちに音楽に触れているか否かで、子供の音楽の才能が大きく変わるという結果も出ているという。

top image by Molly’s new hobby/Dean Wissing/flickr

REFERENCE:

Boost your baby’s brain with music: Playing tunes to infants makes their minds sharper and improves their speech