日本でもクリスマスはお馴染みですが、馴染みないイベントが西洋にあります。11月30日イングランド中部ニューキャッスルアンダーライムで、ツリーを投げて競うという『ツリー投げ』大会が開催されました。

ツリー投げイングランドで初めて開催される

イングランドでは初のイベントですが、ドイツやアイルランドでは既に行われており、参加者はハンマー投げ・槍投げ・高跳び投げの種目でツリーの飛距離や高さを競います。

今回開催された英ツリー投げ大会。重さ約10kg、高さ約1.8mのツリーを豪快に投げている。一般人も自由に参加できる。

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飛距離を競う種目に加え、高さを競う種目もある。

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参加者は躊躇なく投げていますが、幸福を呼んでくれるはずのツリーにとってはなんだか不幸な目にあわされているような気がしてなりません。本当は大地に生えていたかったはずが、切り離されてしまうばかりか空高くまで放り投げられるとは、人類の罪はこのようにして生まれてくるのでしょう。貴重な体験をさせてもらったと思ってもらってくれれば幸いなのですが。

大会を開催してツリーを再利用しよう

なかなかやろうと思いつかないこの不思議な競技はドイツで約8年前から行われ始めています。はじめられた契機としてやはりクリスマス習慣と関係があり、1月を過ぎても続くイベントが14日聖クヌートの日で終了、この日各家庭などのツリーが道端に捨てられ業者が回収していたという光景に端を発します。この回収と処分費用が高くつくため、ツリーを再利用したスポーツ大会を開催し、収益をあてる試みが好評でした。

道端に捨てられたツリー

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しかしながら木を投げるといった発想がどこから沸いてくるのか不思議に思えてなりませんが、これについては5世紀ゲルマン人がヨーロッパに入植したのが、現在のドイツなどの民族に影響を与えた歴史的経緯が関係しています。入植した頃は土地のほとんどが森林で覆われていたので、開墾のため長い間伐採を行い、そういった伝統のために木を投げることにも愛着があったようです。現代でもツリー回収時に2階以上のアパート窓から道端へ日常放り捨てられているようで、ドイツ人は木を投げるのが好きといえます。

2013年1月にドイツで行われたツリー投げ大会。観客もたくさんいる。

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同ツリー投げ大会。女性も参加。

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ドイツからアイルランドへ、そしてイングランドへとツリー投げは盛り上がりをみせ各地に広がっています。今大会はツリーの生産を行うキール・クリスマスツリーファームによって開催されましたが、好評のため来年以降も何かしら主催者がついて続いていきそうです。クリスマスツリーは再び魂を吹きこまれ新たな姿に生まれ変わっているのかもしれません。