かの有名なナポレオン・ボナパルトが生きた19世紀、その末期にあたる1890年代に生を授かった人々が、我々の生きる21世紀にも5名だけ存命しています。ギネスブックにその名を連ねる生ける伝説たちは、驚くべきことにみな女性です。1898〜1899年生まれの彼女たちは第ー・第二次世界大戦の激動する世界を生き抜き、月面着陸を実際にテレビで観て、現代人の必須アイテムであるインターネットのことを知りました。酸いも甘いも知りつくしたであろう長生きおばあちゃん達は一体どんな方たちなのでしょうか。

ギネスに公認されている世界の長寿者ベスト5

Pictures: Last 5 women alive who were born in the nineteenth century

第5位 エマ・モラノ=マーティヌッジィさん 115歳 1899年 11月29日生まれ

イタリアのピエモンテ州に住むエマさん。長寿の秘訣は、薬を使用せず、1日あたり3個の卵を食べ、ブランデーを飲み、チョコレートを食べることだそうだ。残念ながら子どもは生後6ヶ月で亡くなってしまったそうだが、家族は長寿で、ほとんどが90歳以上だという。ちなみに妹は102歳まで生きた。なるほど、

長寿と遺伝は関係するのかもしれない。

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第4位 スザンナ・マシャット・ジョーンズさん 115歳 1899年 7月6日生まれ

アメリカのニューヨーク州ブルックリン地区に住むスザンナさんにとって、オシャレは欠かせない。診察のために服を脱いでもらうと、セクシーなランジェリーを着ていて医者を驚かせたという逸話もある。非喫煙家でアルコールは全く飲まないが、好物のバーベキューチキンやベーコンといったものをよく食べるそうだ。「したいことをして食べたいものを食べること」を長生きの秘訣とする。

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Senior Planet

彼女たちが生まれた1899年、1月17日には歴史的ギャング・アル・カポネ氏、また6月14日にはノーベル文学賞を見事受賞した川端康成氏も誕生しました。

第3位 ジェラレアン・タリーさん 115歳 1899年 5月23日生まれ

アメリカはミシガン州在住のジェラレアンさんは、1899年に生まれた人の中では一番の長寿だ。115歳の誕生日を迎えた時に「誕生日の度に世間の注目が集まるのはもううんざりだよ!」と言ったらしい。編み物やスロットマシーンが趣味。また活動的で、2013年には釣りで7匹のナマズを釣り上げた。彼女のポリシーは「自分がしてほしいように人にもする」ことらしく、人々にも人気がある。社交的に生きることはボケ防止にも役に立ちそうだ。

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USA TODAY

第2位 カートルード・ウィーバーさん 116歳 1898年 7月4日生まれ

アメリカはアーカンソー州に住むカートルードさんは、現在米国最高齢に加え、黒人最高齢だ。長生きの秘訣として、神を信じ聖書を読むこと、何事にも熱心に取り組むこと、みんなを愛することとしている。趣味はマニキュアをすることと、一週間に一度は行う『車椅子ダンス』なるものらしい。

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USA TODAY

カートルードさんが誕生した1898年は、2月15日に作家・井伏鱒二氏が誕生し、11月12日には日米和親条約の締結に尽力したジョン万次郎氏が死去。世界的にはキュリー夫妻がラジウムの発見を発表したりしています。この年に産まれ生きている方はあと1人だけです。つまり、世界第一位は……、

第1位 大川ミサヲさん 116歳 1898年 3月5日生まれ

大阪府に住む大川さんは、現在生きている人類に加え、記録に残っている日本人の中でも最高齢とされている。ゆっくり暮らし、1日3食、8時間睡眠が健康の秘訣だそうだ。3人の子どものうち、2人の方が存命であるが両者とも90歳以上。ちなみに、鯖の寿司が大好物。

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News – Indian Country Today

さすが、ギネスブックにより男女平均寿命83.7才、世界193ヵ国中一位とされている日本です。

120歳を『大還暦』といい、歴史上たった1人の方しかその年齢にまで達していないそうです。あと4年で大川さんも大還暦、是非とも達成していただきたいと思います。

122歳のお祝いをするジャンヌ・カルマンさん

フランス人のジャンヌさんは、1875年の2月21日に誕生して1997年の8月4日に死去した。122年と164日間生き続けた彼女は、確実な証拠がある中で、人類史上最も長生きした人間だ。また、初めて大還暦に達した人物でもある。13歳の時、父親が経営していた店にゴッホが絵の具を買いに来たそうだ。死んでから巨匠となった芸術家のことを「汚くて、格好も性格も悪い人だった」と振り返っている。フェンシングを85歳から始め、自転車は100歳まで乗るほど活発だった。ちなみに、117歳まで喫煙して、一週間に1キロのチョコレートを食べたという。

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Herbalmiswak

女性が長生きする理由

実は存命している長寿者ベスト5だけでなくベスト10までもが女性だけで占められています。女性の方が長生きするとはよく耳にする話ですが、単なる偶然ではないようです。世界保健機関『WHO』も、国別平均寿命のデータをして、女性が男性よりも長寿であるとしてます。いくつかの理由を挙げてみましょう。

男性は女性よりも筋肉が多いため生命を維持するのに必要な『基礎代謝量』が多く、その副産物であり様々な老化現象を引き起こす『活性酸素』も多いといわれています。
また、女性ホルモンは血圧を下げ、高血圧症や動脈硬化を抑制するといわれていますが、逆に男性ホルモンは免疫力を抑制してしまうそうです。
さらに、男女の性染色体は男性が『XY』女性が『XX』とされていますが、免疫機能に関するDNAはX染色体に含まれていて、女性は片方のXに異常があっても、もう一つのXが補うために疾患になりにくいといわれています。

活性酸素をチョコレートで除去

一般に女性ファンが多いとされ、世界長寿ランキング5位のエマさんも食べ、ジャンヌさんの大好物だったといわれるチョコレート。大量に含まれるポリフェノールには、活性酸素を除去する作用がありシミ・シワ・ガン・動脈硬化・糖尿病・老人性痴呆・白内障などを予防するともいわれる。

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BBC News

この他にも様々な理由が専門家によってあげられています。たとえば女性の体は出産のため頑丈に作られているということ、比較的女性は仕事によるストレスが少ないこと、社交的なために、コミュニティ内でのストレス発散が上手なことなどです。

大川ミサヲさん

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Japanator.com

今回、長寿おばあちゃん達を取り上げて『女性のほうが男性よりも精神的に強い』という言葉を思い出しました。というのも、長生きするということは、その分、悲しみも経験するということなのではないでしょうか。その辛さに耐えて長生きできるということは、女性の強さによるのかもしれません。5人のおばあちゃんが出来るだけ長く生き、世知辛い世で日々を送る後輩達にこれからも勇気を与えていってほしいものです。