オランダ人のヴィム・ホフ氏(55)は、氷の敷き詰められたボックスの中に1時間52分42秒も浸かっていたことを含め、寒さへの耐久に関するギネス記録をなんと20も持っています。常人離れした記録の数々はヨーロッパ全土、中国、ロシア、カナダ、日本のテレビ局を通して放映され、世界中の注目を集めました。人前で披露する姿はまるでサーカス団の一員のようにさえ見えますが、実際の目的はそういったパフォーマンスではないようです。

『氷男』

冬のニューヨークで

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National Weekender

今年の1月14日、氷男の異名をとるヴィム・ホフ氏は新しい記録を打ち立てます。18名の弟子たちとともに、雪山キリマンジャロ(5895メートル)を31時間25分で登頂しました。これはグループにおいて世界最速の記録だそうです。さらに驚くべき点は、弟子達はこのクラスの山に登頂した経験がなかったということと、パンツ1枚の服装だったことでした。

キリマンジャロの頂上で

若者の表情は険しい。

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indiegogo.com

18歳の時に川沿いを散歩していて、ふと「飛び込んでみよう」と思ったヴィム・ホフ氏は冷たい水の中で、ある時点から冷えを感じなくなり、体の底から『暖かさ』を感じたといいます。

なにかを掴んだ彼は冷水トレーニング法を確立し、呼吸法と併用することで『ヴィム・ホフメソッド』という独自の健康法を生み出しました。適切な指導を受ければ誰にでも体得でき、氷男になることも夢ではないそうです。

調査されるヴィム・ホフ氏

『エンドトキシン』という内毒素を体に注入すると、通常はインフルエンザのような兆候が現れるらしいが、彼の身体には何も起きず実際に免疫反応も低かったという。このメソッドを習得した弟子にも同様の実験がなされたが、健康体を維持したそう。

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TheBlaze

ヴィム・ホフメソッドとは

体得すれば自律神経系や免疫系を自由にコントロールできるようになり、風邪にかかりにくく、エイズや動脈硬化、ガンとも戦える強靭な肉体を得ると彼はいいます。もちろんそれが本当かどうかはわかりませんが、この健康法を知っていても損はないのかもしれません。より詳細な方法は公式サイト『Wim Hof, The Iceman』からオンライン講座として購入可能です。また、呼吸法の概要については海外サイト『HighExistence』の記事にありましたので参考にして説明していきましょう。


呼吸法

1. リラックスすることを心がけ、あぐらをかき瞑想します。

2. 肺を酸素で満たすようなイメージで空気を鼻から深く吸い、ゆっくりと口から吐き出します。これを15回繰り返します。ここまでがウォーミングアップです。

3. 次に素早く鼻から吸い込んで、口から素早く吐き出します。腹式呼吸のように吸うときはお腹を膨らめ、吐くときは引っ込めます。体中が酸素で満たされるイメージを持ちながら、30回ほど繰り返します。うまくいくと、愛と眠気で満たされるといいます。

4. 空気を大きく肺に吸い込み、苦しくなるまで息を止めたあと思いっきり吐ききります。最後にもう一度同様に吸い、15秒間止めます。顎を下げ、リラックスすることがポイントだそうです。

『ツモ・ヨーガ』

チベットの古来より伝わるツモ・ヨーガは、深部体温の上昇を促すという。シンガポール国立大学の研究チームは、このヨーガを体得した被験者の体をマイナス25度のヒマラヤ山中で調査した。極寒の環境にもかかわらず、体温は38.3度まで上昇したという。ヴィム・ホフメソッドの呼吸法はツモ・ヨーガのそれに似ているそうだ。

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Care2

以上のことを1セットとして、日に1〜2回行います。また、2〜3日のうちに2回余分に加えたり、エクササイズやストレッチを取り入れることで、さらなる効果が見込めるといいます。また、実際行ってみると分かりますが、多少ハードなものなので毎回5分の休憩は必須といいます。

呼吸法を習得したら、いよいよ寒空の下にパンツ1枚で出かける準備が整いました。寒い屋外でも呼吸が乱れないように心がけ瞑想あるのみです。ヴィム・ホフ氏によれば、個人差はあれ1〜2週間で寒さに慣れ、瞑想後はパジャマを着ているぐらいリラックス出来るそうです。

寒中水泳

世界中の国々で行われている寒中水泳は、ストレスや疲労を抑え活力を高めるといわれている。リウマチや線維筋痛症のほか喘息などの病気にも効果があるという報告もある。

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いずれこんな事が出来るようになるかもしれません……。

我々の知っている人間の能力なんて『氷山の一角』なのかもしれませんね。

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iPON!

REFERENCE:

Wim Hof, The Iceman