ロシア帝国時代の首都、サンクトペテルブルグの街で『最も安全』とされる珍しいタクシーが2014年末から試運転されていて、地元住民の注目の的になっています。今年度から本格的に走行する予定で、もしかしたら新たな街の名物になり、観光客の増加も期待できるかもしれません。

BRDM-2装甲車タクシー

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Russian Converts Armored Vehicle into Taxi: Entrepreneur offers safest ride in St. Petersburg

サンクトペテルブルグの新しい移動手段は、なんと1963年から1989年にかけて製造されたBRDM-2装甲車。地元タクシー会社が改造し、運転しています。車体の厚みは14mm、25リットルのガソリンで100キロ走ります。エアコンはついていませんが、車窓は自動で客席にはレザーが施されています。1時間の乗車で5000ルーブル、約1万円の運賃と意外とお手ごろ。

BRDM-2装甲車

1959年に開発された『BRDM-1』装甲車を改良したもの。ロシア連邦軍の他、45ヵ国もの国に普及して使われた。

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ALAT TEMPUR MILITER DUNIA

タクシー会社によれば、何度もこのアイデアはサンクトペテルブルグ州都により却下されたそうです。しかし、昨年末にタクシー会社のロゴを付けることや、車体の迷彩色を変えることなどを条件に許可が下りました。また、本来BRDM-2装甲車には『KPV重機関銃』を戦車仕様に開発したものと、カラシニコフ機関銃の派生型である『PKMT』と呼ばれる2つの銃が取り付けられていますが、このタクシーではどちらの銃も機能しないようになっています。

装甲車に見られるタクシー会社のロゴ

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総重量7900キロのBRDM-2装甲車タクシーは、地盤が弱い古い道路で走ることが禁止されてはいるものの、それ以外の場所では地形に関係なく走れるそうで、しかも水陸両用。

『北のベニス』と呼ばれるほど河川が多いこの街では、可動橋が街中にあります。大型船が往来する間、車両が通行できなくなりますが、このタクシーに乗っていれば橋に関係なく向こう岸に渡れるというメリットがあります。

水陸両用とはいえ、なんとなく期待できない1枚。

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試運転の段階で人々の評判が良くビジネスは順調に見えますが、タクシー会社のオーナーであるAlexei Evenkov氏は、冷静に近況を見つめています。というのも、BRDM-2装甲車タクシーの入り口が車体の屋根に位置するために、スカートを履いた女性や老人が利用するのは難しいだろうと危惧しているのです。

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憂うAlexei Evenkov氏

パンツスタイルの女性

理想的な服装。

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Weird Russia

いつか「えっ?タクシーって戦争に使われていたの?」と驚く人が現れる世の中になればいいものですが、それほど一般化されたら、商売あがったりといったことにもなりそうです。