アマゾンがプライム会員向けの新サービス『プライムラジオ』を始めた。

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ラジオと名前は付いているが、なんのことはない。要するに『プライムミュージック』に入っている音楽を適当にシャッフルして再生してくれるだけのサービスだ。好みに合わせて音楽を選んでくれる、とは言っているが、Apple MusicやGoogle Play Musicといった大手の音楽配信サービスが3000万曲をゆうに超えているのに対してAmazonのプライムミュージックの100万曲はあまりに少ない。以前に試したプライムミュージックがかなりの期待はずれだったのでプライムラジオもどれだけダメなもんか確かめてみることにした。

実際に使ってみる

リンク先の『今すぐチェック』のあたりをクリックするとジャンル一覧が表示される。ジャンルは『J-POP』『カントリー』『キッズ・ファミリー』『クラシック』『サウンドトラック』『ジャズ・フュージョン』『ソウル・R&B』『ダンス・エレクトロニカ』『ニューエイジ/ヒーリング』『ハードロック・ヘヴィメタル』『ヒップホップ』『ブルース』『ポップス』『ラテン』『レゲエ』『ロック』『ワールド』『演歌・歌謡曲』からさらに『00年代』『70・80年代』等と細分化される。

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異常に多いジャンル

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あまり細分化されると逆に流れる音楽ジャンルが限定されてしまうのでどうかと思ったが、ここは一長一短と考えておくべきだろうとりあえず『J-POP』を選択した。

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いきなりBONNIE PINKの『鐘を鳴らして』がかかってビビり上がった。というのも、『鐘を鳴らして』はゲーム『テイルズ オブ ヴェスペリア』のテーマソングなのだが、丁度、記者は昨日、同シリーズの『テイルズ オブ ファンタジア』のテーマソングを聴いていたからだ。まさかAmazonがiTunesの履歴まで監視しているとは思えないのでただの偶然なのだが『好みに合わせて音楽を選んでくれる』と言うだけはあるな、と思考盗聴に怯えるふりをしながら謎のシンクロニシティに感動した。ブラウザの上部に再生している音楽が表示され、その右側にFacebookの『いいね!』に似た親指を立てたボタンとそれとは逆に親指で地を指すボタンが付いている。これを押してAmazonに自分の好みを教えるらしい。とりあえず『鐘を鳴らして』にサムズアップして次の曲へ飛ばす。

次にかかったのはまさかの猿岩石だった。猿岩石は今をときめく司会者の有吉弘行が昔やっていたお笑いコンビである。テレビ番組『進め!電波少年』内の企画で香港からイギリスまでヒッチハイクをしたことで一躍有名になり、その後に秋元康のプロデュースの下で出したCD『白い雲のように』は異例のロングヒットを記録しミリオンセラーを達成している。なぜCDが出たのかは今もってよくはわからないが、とりあえず次の曲へ。

そこから森高千里『私がオバさんになっても』やGRAPEVINE『光について』等の名曲の後、名前は伏せるがあまり好きでないユニットの曲が流れたので、ここぞとばかりにサムズダウンをプッシュしてみたところ曲が入れ替わった。どうやら悪評価を与えると曲が次に切り替わる仕様になっているらしい。しかも悪評価ボタンを押すと二度とその曲は再生されないらしい。何もそこまでしなくても……と思わないでもない。

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サムズアップ

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サムズダウン

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その後も適当にサムズアップ&ダウンを繰り返しつつ曲送りをしていたら百回程度の評価でジッタリン・ジンの『夏祭り』、上々颱風の『いつでも誰かが』、ゴダイゴの『ガンダーラ』と激しく記者好みの選曲をしてくれるようになった。すごい。

ラジオでの100万曲は充分に多い

使ってみて感じたのは100万曲という曲数の多さだろう。プライムミュージックのように自分から曲を探すサービスでは100万曲という数字はあまりに少ないが、プライムラジオのように選曲をAmazonに委ねると、100万曲は一気にその見た目の数値のまま膨大なものに変わる。Amazonに任せると自分がすっかり忘れていた懐かしい曲も流してくれるのがいいところだろう。花*花の『あ~よかった』など、プライムラジオを試さなかったら人生で二度と聴く機会がなかったかもしれない。

知らない名曲に出会えるのも魅力の一つだ。田原俊彦の『抱きしめてTONIGHT -2010 New Recording-』が流れだした時は『こんなバージョンが出ていたのか!』と感動を覚えた。基本的にヒットチャートに乗った曲ばかりが流れるので名曲が流れる可能性は高い。

洋楽も同様に有名な曲が数多く流れる。ただ、『90年代ロック』を再生したところクイーンの『I was born to love you』が再生され、リリース年ごとにジャンルを分けているのだろうか(クイーンが主に活動したのは70年代と80年代だが、『I was~』が収録されたアルバムが発売されたのは1995年)、と思ったが88年に発売されたSonic Youthの『Daydream Nation』の曲も流れたので、年代に関しては割と曖昧なようだ。

Apple MusicにもGoogle play musicにもない魅力

というわけで音楽配信サービスのラジオ機能が思ったよりも楽しい、ということがわかったので早速Apple Musicのラジオ機能を試してみた。当然のことである。Amazonプライムミュージックが100万曲程度なのに対して、Apple Musicは3000万曲だ。単純計算してAmazonの30倍の名曲に出会える可能性があるわけで、楽しさも30倍くらいになるに違いない。というわけで勇んでApple Musicのラジオを起動してみたのだが、Apple Musicのラジオはユーザーの好みが反映されないらしい

もちろん、Apple Musicにもユーザーの好みを入力してそれを反映してくれる機能はついている。それはしかし好きなアーティストを入力するとそのアーティストの、あるいはそれに近い音楽が集められたプレイリストが提示されるだけだ。それはそれで良いものだとは思うのだが、プライムラジオに比べてやや退屈である。次にどんな曲が流れるかわからないというスリルもなければ、どれだけ開拓をしても出てくるのは所詮『誰かが作ったプレイリスト』である。選曲の固定されたプレイリストよりもプライムラジオの人工知能がその場で選んでくれた曲の方が温かみがあると言える。

もう一つの音楽配信サービスの大手、Google play musicの方はというと、こちらはきちんと再生履歴や曲への評価を与えることによってラジオがユーザーに合わせた選曲をしてくれるようになっているようだ。ただし、そこから作られるラジオは一種類のみで、プライムラジオのようにジャンルを限定して再生することが出来ないようだ。つまり、一見、多すぎて無駄に思えたジャンル分けによってGoogle play musicとの差別化をおこなっていたのだ。100万曲という非常に少ない曲数ながら、AmazonはAppleやGoogleにない新しい魅力を生み出して勝負をしている、と言える。しかもこれがプライム会員であれば無料で使えるというのはかなり嬉しい。

プライムミュージックはあまり良いサービスとは言えなかったが、プライムラジオはずいぶんと楽しいサービスであった。Amazonプライムに加入している人は一度試してみるといいかもしれない。

なお、サービスの特性上、本記事に載せたアーティストが記者の好みに合わせた少し古い曲に偏ってしまったが、もちろん、GReeeeNやAKB、ハジ、BABY METAL、ゲスの極み乙女。等、若い年代向けの曲も数多くあったことを付け加えておく。

REFERENCE:

Amazon.co.jp: プライムラジオ: デジタルミュージック

Amazon.co.jp: プライムラジオ: デジタルミュージック

http://www.amazon.co.jp/b?node=4165952051