国際宇宙ステーション(International Space Station)が地上から送信された設計データをもとに3Dプリンタを用いて工具を作成する初の試みを行いました。

However, this week, thanks to Made In Space’s Zero-Gravity 3-D Printer, astronaut Barry ‘Butch’ Wilmore got a ratcheting socket wrench he needed uplinked –or transmitted– to him in space, CNN reports.

地上で設計、試作後にメールで宇宙に

今回作成されたのはソケットレンチ。設計及び試作は地上で行い、そのデータをメールで送信。ISSに設置されている3Dプリンタで作成するという流れでした。発案から設計データの完成・地上での試作までの期間は一週間弱、ISSでデータを受信してから完成されるまでに要した時間は4時間ほどだそうです。これだけの短期間で必要な物資を手に入れられるのは宇宙では非常に画期的なことです。

250px-Knarre

地上で使われている一般的なソケットレンチの一種。

image by

Wikipedia

2433AD6900000578-0-image-a-1_1419171396365

今回作成された宇宙ステーション用ソケットレンチ。

image by

©NASA / Daily Mail Online

経費と時間の大幅な削減が可能に

これまでは、宇宙に物資を届ける場合は補給機が必要で莫大な費用がかかり、手元に届くまでに数週間から数カ月の時間を要していました。破損などによって急に必要となった物資をすぐに手に入れるということが難しかった宇宙空間での作業環境の改善の実験として、ISS内ESA(欧州宇宙機関)に設置されたのが今回使用された3Dプリンタ『Zero-G Printer』でした。大きさは電子レンジほどのサイズで、事前に21個のオブジェクトのデータが内蔵されていましたが、地上からデータをメール送信して作成したのは今回が初めてのことです。
ISS用ソケットレンチの設計を担当したのは『Zero-G Printer』を開発したカリフォルニアのベンチャー企業MADE IN SPACE社。可動部分を含めた全てのパーツを一度にプリントアウトでき、補助部品を必要とせず使用できるように設計されたそうです。これまでにプリントアウトされたオブジェクトと同様に、今回のソケットレンチも微小重力状態の環境で作成されたものと地上で作成されたものの相違点を調べるために地球へと送られます。

2433AD8500000578-0-image-a-3_1419171610833

Zero-G Printer

無重力で動作するように設計された初の3Dプリンタ。数センチほどの大きさの物体は15分から60分で作成可能とされている。

image by

©NASA / Daily Mail Online

地上から機材を全て持ち込むのではなく、材料を宇宙で手に入れ3Dプリンタによって宇宙ステーション内で必要パーツを生成できるようになれば、機材のために必要だったスペースを食料など別のものを置くために使えるようになる可能性もあり、これまで以上に遠い惑星への探索も容易に行えるようになるかもしれません。

REFERENCE:

Daily Mail Online