オランダを拠点とするデザインスタジオ『RAAAF』がアーティストや科学者と協力し、ユニークなオフィスを作り出しました。現段階では試用中とのことですが、もしかしたら働く人々を健康にして、やる気にも火をつけてくれるかもしれません。

『End of Sitting』

なんだか現代アートに見える。

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ところが、実際はオフィス!とは言っても、あまり仕事をしているようには見えないが。

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一般的なイスやデスクが無いことから、オフィスの名は『End of Sitting』と呼ばれています。働く人はどこでも自由に座ったり立ったり、あるいは寝転んだりしながら仕事をすることができます。現在、ライターやアーティストがこの環境で働き、4つのカメラでどのような効果がもたらされるか実験中です。

Groningen大学の精神科医Rob Withagen氏は被験者が健康的になり、仕事により熱意を持つようになることを期待しています。氏によれば、オフィスで仕事をする人は「少し足が痛い」と言う人はいるものの、通常より活き活きとし、熱意を持って作業に向かっていることが伺えるそうです。2015年の春に正式な研究結果が発表されます。

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キヤノン電子の『椅子なしオフィス』

会議室からいすを撤去したことで会議への集中力が高まり,年間の会議時間が半減した。またオフィスでも,立つことで社員同士のコミュニケーションが密になり,問題解決の精度やスピードが劇的に改善したという。- IT pro

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オフィスの俯瞰図

使用方法のようなものも書かれている。凹凸は一般人の腰から肩の高さに合わせて作られたそうだ。

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研究に参加したアーティストのBarbara Visser氏は、ベニヤ板とコンクリートのように硬い極秘の物質を用い、約10日でオフィスを完成しました。氏は「我々の環境のほとんどは『座る』ことに重点を置いてデザインされていが、長時間『座る』ことは医学的にも良くないことは分かっているんだ。『End of Sitting』が人々の健康を改善することを願っているよ」と言っています。

座り過ぎは体に毒?

ニューヨークタイムズ紙に掲載された記事によると、座り過ぎが健康を脅かすようです。

Another study, published last year in the journal Circulation, looked at nearly 9,000 Australians and found that for each additional hour of television a person sat and watched per day, the risk of dying rose by 11 percent.

米国心臓協会が25歳以上の成人、約9000人を6年半かけて調査したところ、座ってテレビを見る時間が1時間増えるごとに心臓病により死亡するリスクが11%上昇しました。また座ったまま1日4時間以上テレビを見た被験者は、2時間以内の人よりも心血管疾患による死亡の可能性が80%も増加したそうです。実験では心臓病をかかえる人や、ダイエット中の方、喫煙家など危険因子のある人物は対象外とされました。またサウスカロライナ大学が調査したところによると、座りすぎの人が定期的に運動しても、健康の改善は見られませんでした。

1本タバコを吸うと、寿命が11分縮まるそうだが、『British Journal of Sports Medicine』によれば25歳以上の人は、1日に1時間テレビの前に座ることで22分寿命が縮まるとのこと。座りながらタバコを吸ったら、即死するんじゃないかしら。

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デスクワークはもちろんのこと、食事中、入浴中、通勤中など、『座る』ことは我々の生活の大半を占めています。ところが、そもそも人間の体は『座る』ことを目的として進化しなかったという話まであるようです。では、立ち続けるのが良いのでしょうか?それもなんだか極端な話です。しばらく腰を据えて考えてみようと思います。

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RAAAF