12月も残すところあとわずか、クリスマスとお正月が間近に迫る今日この頃である。どちらも同じように楽しみにしている人も、けして少なくはないことだろう。『日本人は無宗教』とはよく言われるが、実際のところ、無宗教の日本人は全体の何%にあたるのだろう?

問題の答えはのちほどとして、このたびイギリスの研究チーム“Ipsos MORI”が、人々に各国の実情について質問を投げかけて調査を実施した。すると世界33ヶ国で、富や人口、平均年齢などの『自国の数字』を、人々がきちんと認識できていないことが明らかになった。

A new survey designed to measure people’s misconceptions about common topics such as obesity, religion, and wealth shows we don’t know nearly as much as we think we do.

『裕福な人間の上位1%が、国の資産の何%を保有しているか?』

イギリスでは59%という予測だが現実は23%。一方ロシアでは53%という予想に対し現実はなんと70%にも及ぶ。

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『ひと』の数字

たとえば現在、日本国民の平均年齢は何歳だろうか。調査によれば、日本人の予想した平均年齢は『65歳』。いくらなんでもそんなことはなかろう……と思うが、やはり現実は47歳だった(本記事のデータはすべてIpsos MORI調べ)。しかし世界では、このように現実より高い平均年齢を推測する傾向にある。なかでも大きく予想を外したのはブラジル・トルコ・ハンガリー・インドで、それぞれ現実よりも20歳以上高い年齢を予想していた。

しかし一方で、日本人がもっとも大きく予想を外したのが『農村地区の人口は全体の何%か』という問いである。日本人の平均回答が56%だったのに対して現実は7%。しかし、この問いでも予想を外す国が世界中で続発したという。これは、都市圏の人間がいかに農村地区について知らないかを示しているといっていいだろう。

そもそも『農村地区』の認識はどこまで共通のものとしてあるのか?

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また『14歳未満の人口の割合』でも、多くの国で現実より高い割合が予想される傾向にあった。唯一の例外はイスラエルで、予想23%に対して現実は28%である。同じく『移民人口の割合』でも、イスラエルを除く国々では現実の割合より高い数字が予想されている。やや奇妙に思われるのは、ブラジル・ペルーではいずれも予想が20%を超えていたにもかかわらず、現実には約0%であることだろう。

『社会』の数字

女性の社会進出

年齢や人口の予想が外れた一方で、驚くべき的中率をみせたのが『女性の雇用率』だ。じつに10ヶ国で、予想と現実の数値の誤差が3%以内に収まったのである。そのなかにあって、日本は予想56%に対して現実64%とやや誤差が大きい部類に入るだろう。しかし、インド・メキシコ・チリ・サウスアフリカはさらに厳しく、現実よりも10%以上高い数値が予想されていた。

また『女性政治家の割合』にも同様のねじれを見ることができる。メキシコ・スペイン・ベルギーなど女性参政率の高い国ほど現実を予想が下回り、逆にコロンビア・ロシアなど参政率の低い国ほど、現実を予想が大きく上回っているのだ。ちなみに現実でもっとも理想的な数値を出しているのはスウェーデンで、予想38%に対して現実は44%である。

『暮らし』の数字

『肥満度』の場合、多くの国々で予想の数値が現実を上回ったのに対し、インド・中国・日本・韓国は例外となった(研究では「ほかの国々に比べて肥満にほど遠い」ともコメントされている)。また先進国における『両親と同居する25〜34歳の割合』でも予想が現実を上回っている。

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なぜこんなにズレるのか

ここで取り上げられている数字は、日頃メディアで論じられ、社会問題として焦点の当てられる問題ばかりである。そんな問題について、なぜここまで認識がズレてしまうのだろうか。研究を主導したボビー・ダフィー氏は、その理由を「メディアによる問題の扱い方や個人の先入観、また『知的ショートカット』(なにかを検討するのではなく思考停止に陥ってしまうこと)からくるもの」と説明している。

しかし注意しなければならないのは、調査がすべてインターネット上で行われたことだ。その影響が直接表れたのは『インターネットの普及率』についての問いかけで、先進国と途上国で回答が逆転する現象が起きている。先進国では予想の数値が現実を下回り、また途上国では予想が現実を上回る傾向にあったという。ここから伺えるのは、回答者が自分の経験を社会全体に一般化して発想する可能性だろう。

インターネットの普及率

インドでは予想60%に対して現実19%という結果に。

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“Ipsos MORI”のウェブサイトでは、今回の調査を基にしたクイズグラフを公開している。日本に対するあなたの認識はどこまで合っていて、どのようにズレているのだろうか……。サイトは英文だが、ぜひ一度挑戦してみるのもよいだろう。

ところで、冒頭の問題の答えである。『無宗教者の割合』の問いかけに対して日本人は53%と予想したが、現実は57%だった。予想を現実が上回ったのは日本と韓国だけで、残りの国々はすべて現実より予想の数値が高い結果となっている。

REFERENCE:

New study reveals the most common misconceptions worldwide