11月17日のタイのプーケットでのこと、ロシア人2名観光客ののどかな状況は一変しました。観光で乗った象が突然興奮して統制を失い、象調教師を踏み殺して逃亡しました。

とっても興奮していたインド象

事件に巻き込まれたロシア人観光客は女性とその娘2名でした。彼女らはタイ南部の観光ツアーに参加、その移動のため象に乗りました。傍らには60歳の調教師がついて象をコントロールしていました。その対応には特に問題なく、象をガイドするには一般的な対応のようです。

観光風景イメージ

しかし乗せた象の方に問題を抱えていました。それは18歳の若いオスの象で、それまで安定して行動していたのに、一瞬の後に暴れだし、観光客を乗せたたまま逃亡してしまったようです。信じられないほどの変貌で、凶行の末には調教師が踏み殺され犠牲となってしまいました。

繁殖期の象は危険

そもそも象というのは危険なもので、簡単に人間に対して危害を与えます。たとえ凶暴でなくとも、その巨体のゆえ少々ぶつかるだけで人間に致命的なダメージを与えてしまいます。不用意にそばに寄るなどもってのほか。象からしたら人間脆すぎなくらいのものなのですが、体格差ゆえ起こるものには仕方がありません。

平時でも危険なのに、捕獲後の血中検査でわかったことですが、この象は普段の状態と違うマスト(musth)という攻撃性が非常に増す状態になっていました。繁殖期になると起こるものですが、その状態はなかなか前もってわかるものではないようです。一年の季節によるものではないため、しばしば早期発見が見逃されるといいます。

無事に生還できた

結局のところ象は3kmもの距離を走り、調教師が踏み殺された場所から約200メートル離れた南のバンコクの運河で発見されました。救助隊がヤシのプランテーションに追い込み、鎮静剤を打つことで平静を取り戻すことに成功しました。観光客は無傷で降りることができ、象は隔離され専門家の検査を受けています。落ち着きを取り戻し次第、観光の仕事に復帰するとのことです。

とまあ観光者は無事に帰還できたのですが、プーケットでは11月18日に調教師が象を怒らせて踏み殺されるという痛ましい事件が再びおきてしまったようです。この象も繁殖期で気が立っていたため暴れてしまいました。象を怒らせてはいけないという教訓を活かすべきだったでしょう。