映画『ロード・オブ・ザ・リング』で「滅びの山」として使用された山が噴火する危険性が高まっている。ロケ地として使用されたニュージーランドのルアペフ山で異常が観測されているというのだ。

Mount Ruapehu, in New Zealand’s Tongariro National Park, has been upgraded to ‘heightened unrest,’ with volcanologists warning high seismic activity could cause the mount to erupt.

『ロード・オブ・ザ・リング』

主人公フロドが指輪を捨てて冥王を滅ぼす旅を描く物語。「滅びの山」はオロドルインとも呼ばれる。

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ニュージーランドのトンガリロ国立公園にあるルアペフ山は、映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズで、「滅びの山」のシーンのロケ地として使用された。ここ数年もたびたび噴火の危険性が指摘されてきた活火山である。

ルアペフ山

ルアペフとは、マオリ族の言葉で「音のする穴」「爆発する穴」などの意味がある。

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WIKIMEDIA COMMONS

火山学者のジェフ・キルガー氏によれば、現在のルアペフ山は「非常に不穏」な状況にあるようだ。火口湖(火口に水がたまってできた湖)の温度がここ数週間で25℃から45℃に急増しているほか、二酸化炭素と二酸化硫黄が大量に排出されているという。キルガー氏は「高い熱流と火山性微動に伴うガス排出の増加がみられるため、火山活動が活発化している可能性がある」と説明している。

ルアペフ山の状況を受けて、地質学・火山学などを専門とするGNSサイエンス研究所は今月11日に噴火警戒速報を発表し、火口湖の周囲2km以内に近づかないよう警告した。ニュージーランド環境保全局も、登山者らに対して、警戒区域内に入らないよう呼びかけている。

ルアペフ山火口湖

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WIKIMEDIA COMMONS

1995年9月の噴火の様子

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The Encyclopedia of New Zealand

環境保全局で技術顧問を務めるハリー・キーズ博士は、ルアペフ山の火山活動に伴う火口湖の決壊にも警戒するよう訴えている。火山砕屑物が水とともに山の斜面を下る現象をラハールといい、その速さは時速100kmを超えることもあるため通り道では甚大な被害が生じる。ルアペフ山では1953年に大規模なラハールが発生し、死者151名を出す事態となったことがある。

ラハール

インドネシア・ガルングン山で1982年に発生した際の写真。

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United States Geological Survey

ルアペフ山の前回の噴火は2007年9月で、すでに9年近くが経過している。2007年3月にはラハールも発生しているが、この時は素早い対応が功を奏し被害は最小限に抑えられたようだ。

REFERENCE:

‘Mount Doom’ may blow: The active volcano made famous in the Lord Of The Rings film trilogy is threatening to erupt with temperatures around the crater lake doubling to 45C

‘Mount Doom’ may blow: The active volcano made famous in the Lord Of The Rings film trilogy is threatening to erupt with temperatures around the crater lake doubling to 45C

http://www.dailymail.co.uk/news/article-3584930/The-active-volcano-New-Zealand-famous-Lord-Rings-film-trilogy-Mount-Doom-threatening-erupt.html

Mount Ruapehu – Wikipedia

http://en.wikipedia.org/wiki/Mount_Ruapehu

ルアペフ山 – Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/ルアペフ山

ラハール – Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/ラハール

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