ここ最近、ガソリンの値段が落ちています。この6~7年の間は概ね130円~170円の間で推移していたガソリン価格ですが、2016年2月の全国平均価格は113円まで落ちてきました。お財布に優しくて高いよりは安い方がもちろん良いと思っていましたが、このガソリンの値段の下落が第二のリーマンショックにつながると一部で言われています。

 原油が歴史的な安値に

ガソリンの価格が下がっている要因は、ガソリンの原料である原油の価格が下がっているからに他なりません。この原油が安くなっている理由は多々あるのですが、その一つはOPEC(中東地域の原油生産国を中心に加盟国の原油輸出利益を守る為に設立した国際組織)が減産を行わない事にあります。

今までは原油の価格が下がってきたらOPECが生産量を減らして原油の価格を上げてきていました。しかし2014年に100ドル/バレル(1バレル=約159リットル)程度だった原油価格が2015年に50ドル/バレルにまで急落してもOPECは減産を行っておらず、逆に「原油価格が20ドルにまで下がっても私たちは減産しない」 と発言しています。原油価格が下がればそれだけ原油輸出国は損害を被ります。それなのになぜ減産を行わないのでしょうか。ガソリン安が第二のリーマンショックに繋がるなら早く減産してもらいたいものです。

原油価格

原油価格

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要因はシェールガスにあり?

OPECが減産を行わない理由の多くはアメリカが推進するシェール事業にあります。日本でもシェールガスは「安い」「埋蔵量が多くて今後も安心」「クリーンなエネルギー」等とニュースで言われていましたが、実はこの「シェールガスが安い」というのが原油が安くなる始まりの一歩だったのです。ではひとつひとつ紐解いていきましょう。

シェールガスは決して安くない

まずシェールガスが何なのかですが、これは頁岩層(けつがんそう)という岩盤から採取される天然ガスの事であり、頁岩を英語でシェールというので「シェールガス」と呼ばれています。日本では安価な「新エネルギー」と宣伝されていましたが、シェールガスは決して安いものではありません。何故かを一言でいいますと「生産コストが高いから」です。

生産コストが高い一番の原因は、他の天然ガスと比べて採取が非常に難しいという事です。通常の天然ガスは500m~2,000mの地中に存在しますが、シェールガスはさらに深い2,000m~3,000mの岩盤層中に埋まっています。その上、他の天然ガスはガス層にたどり着けば後はパイプで吸い上げるだけなのですが、シェールガスは固い頁岩の中にあるので岩をずっと削り続けなければガスは出てきません。しかも頁岩層は水平に長い状態で地中にあるので、2,000~3,000m垂直に掘り進んでから、水平に進路を変えて掘らないといけません。

シェールガス採掘

シェールガス採掘

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このようにシェールガスは多くの工程と技術を要するので他の天然ガスよりも多くの生産コストがかかってしまうのです。では何故「シェールガスは安い」というイメージが広まったのでしょうか。

アメリカがシェール事業を推進

まずシェールガスの始まりですが、シェールガスがあるというのはかなり昔から言われていた事だそうで、アメリカのあるベンチャー企業が実際にシェールガスを発見し、採取は難しいけど成功すればビッグチャンスと開発に開発を重ね、ようやく商業化への道を開いたというのが始まりのようです。

そしてこの成功を受け、アメリカはシェールガスのキャンペーン活動を始めます。アメリカには多くの頁岩層が存在し160年分のガスが眠っているという発表もあるようで、エネルギー資源を輸入に頼ってきたアメリカがもし自国内でエネルギーを自給自足できたら輸入先のエネルギー資源原産国が要因で経済を狂わされる事もないし、国内の仕事も増えて万々歳。という事で、アメリカは開発資本を集めるため国内・国外に向けてシェールガスをアピールしまくりました。

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このキャンペーンが功を奏し、アメリカ国内の多くの企業がシェールガスの開発・採取に乗り出しました。そしてアメリカ国外から参戦する企業も現れ、将来的な輸入も見据えて、日本からも大阪ガスや伊藤忠商事、三井物産、三菱商事などがアメリカ企業への融資という形で参入し、市場はどんどん活性化していきます。

しかし、未来は明るいと思われていたシェールガス開発ですが、余りに多くの企業が参入した事で供給過多になってしまい、アメリカでのシェールガスを含む天然ガスの値段が暴落する事態に陥りました。ヘンリー・ハブ価格(アメリカ天然ガスの指標価格)が2008年6月時点で12.17ドル/100万BTUだったのに対し、2012年4月には1.95ドル/100万BTUにまで落ち込みました。その後、少し値の回復を見せるも2015年12月には1.92ドル/100万BTUにまで値を下げてしまいます。シェールガスの生産コストは平均で4.85ドル/100BTUと言われており、掘れば掘るほど赤字が生まれる状況になりました。

ガス価格

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2012年頃に日本でも「シェールガスは安い」「新エネルギーに期待」というような報道がなされており、安価な新エネルギーという認識が日本に広まりました。この「安い」というのは確かにその通りでしたが、その安さはシェールガス産業を崩壊させる危険を含んだものだったのです。

ガスをもっと売ればいいのでは?

しかし、これだけ安ければ需要も増えそうだし、余っているのなら他の国に売れば価格も安定するのでは?と感じます。実際アメリカのガス消費量は上がっており、2009年は22.91兆立方フィートだったものが、初めて価格が2ドル/BTUを割り込んだ2012年には25.54兆立方フィートまで上昇しています。ガス生産量も当然増加していますが、2009年は20.62兆立方フィートで2012年が24.03兆立方フィートと、消費量を上回るまでには至っていません。ですが、ここにガス輸入量が加わります。これは減少してはいるものの2009年は3.75兆立方フィートで2012年は3.14兆立方フィートです。ガス生産量とガス輸入量を合わせた値は、2009年の時点ですでに消費量を上回っています

カナダとの国際関係のために輸入

「いやいや、なんでこんなにガスがあるのに輸入するの?」と当然ながら記者も思いましたので調べてみると、どうやら長年アメリカはカナダからしか殆どガスを輸入していないというのが根本にあるようです。日本など天然資源の少ない国はそれらを輸入に頼らなければいけませんが、政治的な対立などのリスクを避ける為に輸入先は数カ国に分散するのが普通です。ですがアメリカはカナダを全面的に信頼し、ガスの殆どをカナダから輸入しています。その背景には政治的な対立が考えにくいこと、両国は陸続きなのでパイプラインでガスを運べる利点がある事が挙げられます。

タンカーでガスを運んで輸入する事を考えれば、パイプラインを使った方が安全で安価なので、アメリカは友国のカナダにガス輸入を頼ってきたのです。となると両国の関係上の事もありますし「このパイプどうするんじゃ」という話もありますので、アメリカが「もうガスは自給自足します」とは中々すぐには出来ないようです。それでも輸入量は年々減っていますが、アメリカ国内のガスは余っているというのが現状なのです。

ガス輸入

ガス輸入

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なかなか輸出が始められないアメリカ

では「ガスを輸出すればいいんじゃないか」と当然なるわけですが、アメリカの法律でガスを輸出することは原則禁止されています。自由貿易協定(FTA)を締結している国には輸出してよいのですが、その中でガスをたくさん使う大きな商圏を持っているのは韓国くらい。ですので、輸出量は2009年が1.07兆立方フィート2012年は1.57兆立方フィートとほぼ上がっておらず、先程の生産量と輸入量からこの輸出量を差し引いても、まだ消費量を上回っておりガスが余っている状態なのです。ですがガスの輸出は原則禁止であって、絶対禁止なわけではありません。

ガスを一旦液化してタンカーで運ぶなら、許可をとれば輸出できるのです。これは液化工程とタンカー運行で雇用が生まれるからという理由によります。というわけで、それまではFTAを締結していない国に、わざわざ許可をとってガスを輸出するという考えがなかったアメリカ企業も、ガス価格が下がった事を受けて輸出に活路を求める事を検討していきます。

そして2011年5月、ルイジアナ州のシェニエール・エナジー社がガス輸出の許可を取得。これからどんどんガスの輸出が始まる……はずだったのですが、これに対してガスを製造に使う化学メーカーなどアメリカ国内の大手企業が猛反発。「エネルギー輸出は国益に反する」という主張を大々的に繰り広げ、ガス輸出はアメリカ議会で大問題に発展してしまいました。そのような背景もあり、第一号の許可が下りたのは2011年5月ですが次の許可が下りたのは2年後の2013年5月でした

その後は輸出量も伸びていますが、そもそも輸出の設備がそれほどない状態からのスタートなので、なかなかすぐに倍増・3倍増というわけにはいかないようです。

ガス輸出

ガス輸出

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ほとんどが赤字経営に

このような背景からアメリカのガス価格は低水準のまま推移し「赤字が増え、それを改善できない」という状態となりました。そして遂には倒産に追い込まれる企業も出始め、2013年にGMXリソ-シズが倒産します。負債総額は約427億円と言われています。そしてその後も状況は改善せず、クイックシルバー・リソーシズが負債総額約2350億円、サムソン・リソーシズが負債総額約4200億円を背負っての倒産といった大型破綻も発生(いずれも連邦破産法第11条の適用を申請。日本で言うところの民事再生法)。日本から参入した企業も軒並み10億円以上の負債を抱える結果となり、中でも大阪ガスは「アメリカでのシェールガス開発で290億円の特別損失(投資総額330億円)を計上する」と発表、伊藤忠商事も先のサムソン・リソーシズへ出資していましたが、最終的に1000億円を超える損失を計上するなど、大きな話題となりました。

大阪ガス プレリリース

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大阪ガス

現在は企業の撤退や、効率の悪いガス田を閉鎖して効率の良いガス田に集中するなどにより、ガスの生産量は落ちてきていますが、価格を回復するまでには至っていません。

そうだ原油も掘ろう!

そこに救世主の如く現れたものがあります。それはシェールオイルと呼ばれるものでした。そうなのです、頁岩層には原油も眠っていたのです。頁岩層に原油がある事もわかっていた事だそうですが、技術的に難しい事もあり、ガスのみの採掘が主流となっていました。しかし、前述のガス価格下落を受けて、一緒に眠っている原油で赤字をなんとかできないかと企業は考えるようになります。そして頁岩層から原油を採取する技術開発が進められ、シェールガスと共にシェールオイルも生産、もしくはシェールガスの採掘を止めシェールオイルのみの生産が主流になっていきました。

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アメリカのガス田と油田の数を表したグラフ

ガス価格が急落した2009年を境にガス田は急速にその数を減らしているが、それとは反対に、油田の数は2009年を境に右肩あがりになっており、シェールガスに見切りを付けた企業が採掘をシェールオイルに切り替えた、もしくは同時採掘を行うようになったことがわかる。

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もともとアメリカは原油の原産国ですが、生産量はそれほど多いものではありませんでした。しかし、シェールオイルの登場で生産量は年々増していき、2014年には遂に、それまで原油生産量1位であったOPECのリーダー格であるサウジアラビアを抜いて、アメリカが原油生産量1位となったのです(アメリカ日量1164万バレル、サウジアラビア日量1150万バレル)。

世界の原油市場は3カ国の睨み合い

そしてアメリカの生産量が大幅に増えた事で、原油は世界規模で供給過多となり、シェールガスが安くなった為に増産したシェールオイルが原因で原油価格も急激に値を下げていったのです。話が長くなりましたが、これが原油が安くなったのはシェールガスが安いというのが第一歩という話なのです。

では、どのような経緯で原油価格は下がっていったのでしょうか。原因の一つは、期待されていた中国の経済成長が失速した事による原油消費量の伸び悩みがあげられますが、それ以上に原油原産国のトップ3のアメリカ、サウジアラビア、ロシアの思惑が絡み合っている事が原因と言えるでしょう。3位のロシアも生産量は日量1000万バレルを超えて4位の中国とは倍以上の差があり、実質この3カ国が原油の未来を握っているといっても過言ではありません。

さあ、ようやく話が冒頭に戻ってきました。なぜ原油価格が下がっているのに、OPECは生産量を落として価格向上を図らないのか。ここからお話していきます。

シェアを守りたい2カ国

アメリカが急速に生産量を上げてくるまでは揺るがないトップ2だったサウジアラビア(OPEC加盟国)とロシア(OPEC非加盟国)は、原油価格が下がっても減産を行わないと宣言し、むしろ増産する姿勢を見せています。この2カ国は今まで激しいシェア争いを演じてきました。サウジアラビアはその生産量からもOPECの実質的なリーダーで、アメリカが急伸するまでは他のOPEC加盟国に顔をきかせる意味もあると思いますが、多少ロシアにシェアを奪われようと原油価格が下がった時には減産を行って価格調整に協力的でした。

しかし、アメリカの生産量がサウジアラビアに追いつき追い越した今、OPECの減産を機にアメリカが原油輸出に打って出れば、シェアを奪われるのが多少ではないという危機感を感じたのでしょう、サウジアラビアはOPEC内で減産には協力的でありません。ロシアも同じようにシェアを守りたいと考えての事だと思いますが、今は減産を行っていません。「アメリカとロシアにシェアを奪われる訳にはいかない」これがOPECの減産をしない理由の一つと言われています。

我慢比べに引きずり込もう!

そして、OPECが減産をしないもう一つの理由として囁かれているのが、「シェールオイルを潰してしまえ」とサウジアラビアは考えているというもの。少し乱暴な表現ですが、そう思ってしまうような行動をサウジアラビアはとっているのです。

これは冒頭でもお見せした原油価格の推移グラフを細かくしたものです。アメリカの原油生産量が1位になった2014年の半ばから下落を始め、中国の経済成長の失速で原油の需要が下がった事なども重なり、急速に価格は下降線を辿ります。そしてここに追い打ちをかけたのが、2014年11月27日のOPEC総会でした。この総会では価格を上げる為に「減産で合意」するであろうというのが大方の見方であり、どれくらい減産するかが焦点となっていましたが、結果は「サウジアラビアの主導によって減産の見送りが決定」というものでした。予想を裏切るその内容は驚きをもって報じられ、原油価格の下落は一気に加速します。

原油価格(月時)

原油価格(月時)

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それまでは1ヶ月で3~9ドル程度の下げ幅だったものが、たった1日で7.54ドルも値を下げ、11月初日と11月末日では12.63ドルの下げ幅を記録しました。この時はシェアを守る為に減産をしないという事だろうと捉えられていましたが、OPEC総会から間もない2014年12月にサウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相が「OPECの政策として、価格がいくらになろうと減産はしない。20ドルに下落してもだ」と価格の下落を煽るような発言をしたのです。また原油価格が上昇に転じていた2015年6月のOPEC総会では事実上の増産を発表。その後、原油価格はまた下落に転じました。このような事から、サウジアラビアはシェールオイルを潰すためにあえて原油価格を下げようとしてるのではないか、と思われているのです。

シェールオイルもやっぱり高い

これにはシェールオイルの生産コストが、従来の原油の生産コストに比べて高いという事が関わってきます。シェールオイルの生産コストは2014年当時、平均60ドル/バレルと言われており、2015年を迎える頃には原油価格が生産コストを下回る油田も珍しくなくなってきます。アメリカのシェール産業各社は「赤字を補填するはずの原油がさらに赤字を産む」という最悪の事態を受け、人員削減や投資縮小を進め、生産コストを平均40ドル/バレルにまで落としたと言われています。しかし、2016年1月の原油価格は31.7ドル/バレルになっています。今後、更なる人員削減や技術開発などで生産コストを下げる計画らしいですが、それも限界が近づいて来ていると考えていいでしょう。サウジアラビアは原油価格をシェールオイルの生産コスト以下に抑えることで、シェールオイル企業を倒産に追い込もうと考えている、だから価格を下げる方向に、発言や行動によって市場操作を行っているのではないか、という見方なのです。

もちろん原油価格が下がって苦しいのはどの国も一緒ですが、この我慢比べはサウジアラビアに有利という見方が大半です。なぜなら生産コストがシェールオイルは頑張って平均40ドル/バレルなのに対し、サウジアラビアの原油生産コストは平均5ドル/バレルと言われており、その差は歴然だからです。

アメリカが減産できないわけ

ではアメリカはどうして減産しないのでしょうか。一つはOPECやロシアのように、原油の生産が国の管理下ではなく企業の自由意思によるもので、シェール企業を取りまとめる団体もない事が挙げられます。自分だけが痛い目を見て他の企業が得をする事も考えられるなか「うちの会社は減産して価格調整します」とは言えないものです。

OPECに頼りたくないアメリカ

ですが、多くの企業がこの原油安に苦しんでいるのですから、国がリーダーシップを取って減産に導くことも必要ではないかと思います。しかしそこにはアメリカの「出来ればOPECから輸入したくない」という思惑があって、なかなか実現できないと言われています。アメリカは原油生産量第1位ではありますが、国内生産の原油だけでは国内消費分を賄いきれず、未だに国内消費量の約半分は輸入に頼っています。言わずもがなアメリカはロシアから原油を輸入していません。原油輸入の4割程度はOPEC諸国に依存しています

この数十年、アメリカが中東諸国のいざこざに首を挟んでいるのは、OPEC諸国からの原油安定供給を求めているからという見方が大半です。しかし、もしアメリカ国内で原油を自給自足できれば、少なくともOPEC諸国からの輸入に頼らず欧州諸国などからの輸入だけで賄えれば、「中東が揉めています」と言われても「アメリカには関係のない事だ」と言えるかもしれない。「危険を冒して中東に割って入らなくて済む」と考えると、ここまで上がってきた原油生産量を落としたくない、もっと原油生産量を伸ばしたいという思いがアメリカにはあると言われています。

アメリカは沈むか 再び蘇るか

このまま原油安が続けば、シェール企業が軒並み倒産するのは時間の問題と言われています。もしそうなれば、そこに融資していた多くの金融機関が多額の不良債権を背負ってしまい、それが原因で金融機関も倒産、あるいは極度の経営不振に陥ってしまう事が考えられます。そしてこの事がアメリカ経済に大きなダメージを与え、リーマンショック級の世界同時不況が発生してしまう可能性が高いと言われているのです。これが「ガソリン安の裏に隠れた第二のリーマンショックの恐怖」というお話です。

でもこの話には少し続きがあって、そうは言ってもアメリカにしてみれば負け戦になる可能性が現状高い訳ですから、何か対策をとらないといけないはずです。シェール産業自体がなくなってしまえばアメリカの思惑は露と消え、ましてや第二のリーマンショックなど起こしたいわけがありません。そこで、アメリカは攻めの一手をとりました。2015年12月18日、なんとアメリカは原油の輸出解禁を決定したのです。それまで許可制だった原油輸出の制限をとっぱらって「みんな好きに輸出していい」と法律で定めました。これはシェール企業の強い要請を受けて実現したと言われています。これで国内市場に見切りを付けたアメリカのシェール企業が輸出に打って出るので、原油はさらに供給過多になり原油価格はもっと下がるだろう……と、ここから未来予想図は2つに分かれます。

1:原油を輸出することでサウジアラビアやロシアのシェアを奪いシェール企業は持ち直し、アメリカが原油輸出市場を席巻するという見方。

2:やっぱり原油価格の下落に耐え切れずシェール企業は倒産、第二のリーマンショックが発生するという見方。

どちらが正しいかは何年かしてみないと無論わかりませんが、ともあれ、世界の原油市場が転換期に来ているのは確かです。第二のリーマンショックが起こるよりはアメリカの輸出が成功する方が、日本にとっては穏やかな気はします。今すぐに何か対策をという話ではないかもしれませんが、頭の片隅には置いておいた方がいい情報ではあると思います。

REFERENCE:

ガソリン・灯油価格情報ナビ

ガソリン・灯油価格情報ナビ

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学べる「シェールガス」

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