2014年11月25日に、アメリカはインディアナ州に住むコニー・レイというおばあさんが息を引き取りました。数人の友人はいましたが、身よりもなく孤独な人だったそうです。彼女の唯一とも言える家族は、ジャーマン・シェパードのオス犬ベラでした。まだ元気なこの犬が、生か死かの審判を下されようとして、話題になっています。

Deceased Aurora woman’s will asks for her still-living dog to be buried with her

ベラ9才、体重47.63キロ。

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WCPO

死を求める遺言

コニーさんは臨終の間際、弁護士Doug Denmure氏を呼び、残酷とも取れるある遺言を残していました。「私が死んだら、ベラを安楽死させて一緒に埋めて下さい」驚いた表情の弁護士に向かって彼女は続けたそうです。

「あるいは、ベラを動物保護施設のBest Friends Animal Societyに送ってほしい、でもお金がかかりそうなら、やっぱり私と埋めてね」同施設では基準は定かではありませんが、スタッフ間の周到な話し合いにより収容料金が決められます。
Doug氏は言います。「法的に、遺言は全うされなくてはいけません。しかし、彼女の遺産は僅かなので、ベラをBest Friends Animal Societyに送ることは難しいでしょう。私も残念ですが、現段階では安楽死させるしかありません」犬を不憫に思った心ある人々がベラを引き取ることを提案しましたが、遺言通りではないとして却下されました。

Best Friends Animal Society

ユタ州ケナブの国立公園に世界最大級の保護施設を持っていて、多くの動物が飼われている。また、たとえ里親が見つからないとしても、『No Kill Policy』と呼ばれる基準により、動物を病気や怪我で苦しんでいる場合を除いてはけっして殺さないとしている。

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Dog Lovers Dogs

現在のベラ

ところでベラは他の犬とあまり関わりを持とうとしないそうです。また、触れようとした子供の手に噛みつこうしたために、その凶暴性を職員から指摘されています。コニーさんが亡くなった時は、家にいたベラが凶暴なために、数人の人がドアを開けられなくて困りました。したがって、仮にベラが施設に引き取られても、飼いたいと思う里親が現れないような気がします。

しかし、幸いにして、遺言はメディアを通して様々な人々に伝わって、一匹の犬を助けようとする動きは大きなものになり、Best Friends Animal Societyがベラを施設で引き取ることになりました。

ジャーマン・シェパード

知的で忠誠心と服従心に富むために、訓練によっては災害救助犬・軍用犬・警察犬・麻薬探知犬などになりうる。しかし、若いころに正しく訓練されないと凶暴になるそうだ。

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Dog Lovers Dogs

理由は殺処分の現状を憂いてか

この事件を取り扱う記事のほとんどが、遺言の内容を「ひどい」または、「意味が分からない」と結論づけて批判的にさえ見えます。

しかし現実は厳しく、アメリカ国内で殺処分される犬や猫の数は年間400万頭(9000頭/日)にも上り、里親が見つかる幸運な犬は往々にして、子犬だそうです。したがって、コニーさんは愛犬ベラの年齢を考慮し、性格を熟知していて、引き取ってくれる人などいないと思ったのではないでしょうか。だから、他人の手によって、たくさんの悲しいペットと共に殺処分されるぐらいなら、自分と共に死んだ方が、ベラも幸せなのではないかと思ったのかもしれません。

日本における殺処分

年間約20万頭の犬や猫が殺されている。つまり一日に700頭。一般的な方法は二酸化炭素によるもので、昏睡と自発呼吸の停止による窒息死を引き起こす。

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グッジョブ!

依然として、多くの人びとが#SaveBellaというハッシュタグを用い、Twitter上でこの話題を拡散しています。いずれにしても、ベラが殺されることはなさそうです。遺言は、一見、動物の生命を尊重していなく残酷とも取れますが、最終的には人々の関心を買いベラを救うことになりました。コニーさんがこの結果を予想していたとは思えませんが、彼女のベラに対する愛は本物だったのかもしれません。

REFERENCE:

Best Friends Animal Society

Best Friends Animal Society

http://bestfriends.org/Our-No-Kill-Mission/