ストレスが多く忙しい現代人にとって、睡眠は貴重なもの。特に最近のように寒さが厳しくなってくると、出来るだけ布団に入って、10分、いや5分でさえ長く寝ていたいものです。ところが世の中には、あまりに睡眠時間が多過ぎるために苦しんでいる人々がいます。

眠れる森の美女

Attractive 20-year-old sleeping beauty has to put life on hold as she sleeps for up to 22 hours a day

英国のグレーター・マンチェスター地域、ストックポート区に住む20歳の女性ベス・グッディアーさんは、世界でたった1000件の報告しかない『クライン・レビン症候群』に悩まされています。この病気により、彼女は5週間ごとに、1〜3週間も続けて眠るといいます。またその時、1日あたりの睡眠時間は22時間もあるそうです。

眠るベスさん

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Daily Mail Online

彼女が16歳の時に病気は発症しました。当時ベスさんは学校から帰宅すると、頻繁に異常な眠気を感じるようになりました。次第にその睡魔はエスカレートし、いつの間にか一週間近くも睡眠をとるようになったそうです。病状は時間を経る毎に悪化しました。

通常時のベスさん

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Caters News Agency

メディアは彼女のクライン・レビン症候群を『眠れる森の美女』症候群などと呼びますが、ベスさんは、自身の病気がそんなおとぎ話のような生易しいものではないと言います。たとえば、彼女が寝ている間に、親しい友人達は大学へ入学し街を出て行きました。また、母親は娘の看病をするために、やむなく仕事を辞めました。ベスさんが一番辛いのは、現在18ヶ月の付き合いになるボーイフレンドとの時間が取れないことだそうです。周到に計画までしていた旅行を、彼女の睡眠のために断念しなければいけないことなど多々あります。

ボーイフレンドのアランさんと

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クライン・レビン症候群

彼女の病は『間欠期』と呼ばれる意識のある期間と、『過眠期』という眠っている期間とを繰り替えす『反復性過眠症』という病気に分類されます。特徴として、間欠期に以上に食欲が強くなり、ベスさんの場合もジャンクフードを大量に摂取するようです。また、覚醒したばかりの意識レベルは非常に低く、幼稚な言葉遣いや行動をとるといいます。過眠期では強い刺激があれば、一時的に目覚め、トイレのために起きることも出来ますが、その間のことは全く忘れてしまいます。また、罹患者による異常な性行動や、放火、ひったくりなどの犯罪も報告されています。

目覚めた直後のベスさん

まるで子どものような態度をとっている。

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ランニングマシーンで走るベスさん

意識レベルが通常に戻ったら、ジムに行ってカロリーを消費しなければならない。

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多くは思春期に発症し、10年から15年で自然治癒するとも言われていますが、永久に治ることがない人もいます。原因は風邪などの発熱、心身の疲労、深酒、頭の怪我、麻酔などで、視床下部や間脳の働きに異常が出ることにより引き起こされるとされていますが、はっきりしたことは分かっていません。治療法として、中枢神経を刺激してドーパミンの分泌を促進する、メチルフェニデートやアンフェタミンなどの摂取が挙げられますが、その効果もはっきりしていません。謎につつまれているといっても過言ではないでしょう。

ベスさんの苦しみを考えると、朝起きることがとても容易なことのように思えてきたのと同時に、時間の貴重さが再度分かったような気がします。願わくば彼女の病気が一刻も早く治って、大切な時間をボーイフレンドと共に謳歌してほしいと思います。

REFERENCE:

KLS Foundation