紀元前2世紀に製作され、世界最古のコンピューターと称される「アンティキティラ島の機械(Antikythera Mechanism)」が見つかった難破船を、革新的な次世代型潜水服を使って調査する考古学プロジェクトが15日、エーゲ海(Aegean Sea)で始まった。

「最古のコンピュータ」とは紀元前2世紀もの大昔に製作されたアンティキティラ島の機械(Antikythera Mechanism)。この機械が発見されたというアンティキティラ島沖に沈む難破船を調査する考古学プロジェクトが9月15日エーゲ海ではじまった。

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アンティキティラ島の機械

これが世界最古のコンピュータと呼ばれる機械。

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Wikimedia Commons

2100年もの昔にコンピュータ?

これは、約40個の銅製歯車を使い、機械のような効果を発揮できる構造を持っており、太陽系の運行周期を計測するために用いていた。計測を行う計算機の仕組みをもっていることから最古の形としてはコンピュータ(=コンピューティングハードウェア)といえるにふさわしいのではないか。

発見は今から100年も前に遡る。1901年に沈没船から海綿採集者によって回収された。回収当時から精巧な機械と目されていた訳ではなく、からくり玩具程度のものとひどく過小評価されていた。しかし調査チームにより2006年11月に部品の解明がなされ、天体位置を予測するためのアナログ天文計算機もしくは太陽系儀であると裏づけられた。その用途で作られた古代ギリシアの歯車式機械となる。調査チームによれば天体の特に太陽・月・惑星の運行を追跡するために設計されたという。

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「アンティキティラの機械」内部構造図

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占星術

天体位置を測定する目的は暦の作成や占星術のためではないか。

難破船については、ローマに戦利品を輸送中に遭難したものとみられている。それらお宝とみられる中に、アンティキティラ島の機械が発見された。船内やその周辺には未だ現在も考古学的異物が未発見のまま残されているとみられている。また難破船は一隻ではない。別の船も250メートル離れた海底に眠っているという。

最古を調査するのは最新の機器

従来の調査では水深60メートルまでしか潜れなかったが、今回使用される最新の調査機器では水深150メートルでも緻密な作業が可能だ。それがカナダの深海探査研究所ニュイコ・リサーチ(Nuytco Research)が開発した潜水服「エクソスーツ」だ。その水深差を見ればちょっとやそっとの最新機器ではないことが窺えるだろう。しかも水深のみではない。より安全にかつ長時間で作業ができる。

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エクソスーツ

これは深度305mまで潜水できる最新鋭のもの。まるでフィクションに登場する宇宙服を思わせる外観。

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American Museum of Natural History

素人見でも最新鋭の調査機器と見えるが、専門家にとってはいかがなものだろうか。1ヶ月にわたる同調査に参加する考古学者セオトキス・セオドゥールー(Theotokis Theodoulou)氏はAFPの取材に対し、エクソスーツによって作業遂行能力が向上する、つかむ・つまむ・握る・掘るといった作業が数時間も可能になると説明した。

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アンティキティラ島

クレタ島とペロポネソス半島の間に位置する島。ギリシアの南部に位置する。面積20.4キロメートル。人口44人。- Wikipedia

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Jimmyoneill