動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会(People for the Ethical Treatment of Animals、PETA)」は6日、米グランドキャニオン国立公園でリスを崖から蹴落とす様子が撮影された男について、逮捕と有罪判決につながる情報に最大15,000ドル(約1,500,000円)の懸賞金を掛けると発表しました。

 
 

某海賊王のような風体のこの男、とうとう賞金首になってしまいました。なかなか高額の懸賞金ですが、この場合どのような罪に問われるのでしょう?

懸賞金よりも安い罰金

アメリカでは連邦法により、野生動物の虐待に対して最大で6ヶ月の禁固刑または5,000ドルの罰金、あるいはその両方が科されるそうです。禁固刑はともかく、この懸賞金を見せられると罰金が意外に軽く感じられます。それでもこれだけの懸賞金が掛けられるのは、この動画がネットを通じて世界中に広まったことで社会に与える影響の大きさと、この人物を野放しにしていると今後も被害に遭う動物(あるいは人間)が出てくる可能性を考慮したためかも知れません。

グランドキャニオンの生態系

ところで、このニュースを見て不思議に感じた人もいるのではないでしょうか。グランド・キャニオンといえばあの雄大な峡谷が思い浮かびますが、そこには緑や水はなく、どちらかというと「不毛の地」といったイメージがありました。果たしてリスのような生き物が暮らしていけるような環境なのでしょうか?

グランドキャニオンは、地殻変動により隆起した地層がコロラド川によって何百年、何千年もの間少しずつ浸食されてできた峡谷です。そのためグランドキャニオン国立公園内には、川はもちろん木や植物もあり、以下のような動物が生息しています。

 CC_american_badger_1600  

アメリカ・アナグマ(American Badger)

 

体長60-80cm。尾長20-30cm。体重7-14kg。頭部が黒、胴体の背面は灰褐色の体毛で覆われる。眉間から正中線に沿って頚部までと側頭部、腹面の体毛は白い。-Wikipedia

  image by

James Perdue

 CC_black_bear1600  

アメリカグマ(American Black Bear)

 

主に森林に生息する。ヒグマを避けるため木のある環境に生息し、逆にヒグマが減少したり絶滅した地域には分布を拡大する。-Wikipedia

  image by

Jitze Couperus

 bobcat  

ボブキャット(Bobcat)

 

体長65–105cm、尾長11–13cm、体重6–15kg。アメリカを含むカナダ南部からメキシコ北東部にかけての森林・草原・半砂漠地帯に生息し、12種類の亜種が確認されている。-Wikipedia

  image by

Craig ONeal

 8027585138_e958ca7cca_o  

キタリス(Red Squirrel)

 

体長22-23cm。尾長17-20cm。体重0.3-0.5kg。体毛には季節や亜種(地域)により変異がある。冬毛には外耳の先端には房状に体毛が伸長する。-Wikipedia

  image by

Peter Trimming

これらの動物には触れること自体が禁止されており、違反すると250ドルの罰金が課されます。これで合計5,250ドルです。これにはもちろん動物を保護するという目的がありますが、どうやらそれだけではありません。というのも、これらの野生動物は狂犬病にかかっていることがあり、噛まれると死に至るおそれもあるのです。動画の男もそれを恐れて、自分に近づいてくるリスを蹴り飛ばした……というのはさすがに苦しいでしょう。

いざ、グランドキャニオンへ

全世界から毎年400万人もの観光客が訪れるというグランドキャニオン。日本からだと、格安航空券でも186,880円となっています(成田-グランドキャニオン間、2014年9月現在)。 犯人を捕まえれば、8回も往復することができますね。

4567099848_f176a2a2d0_o

床は厚さ4インチの強化ガラス(約10.2cm アメリカ紙幣1ドル札の長さと同じくらいの厚さ)で出来ており、空中散歩の気分が味わえる。橋の先端から崖まで約21メートル(70フィート)あり、谷底までは約1200メートル(4000フィート)ある。-
Wikipedia

image by

Frank Pierson