アラスカ在住のYoutuberであるCory Williamsが撮影した動画です。彼女とデートの途中に寄った湖で思いがけない音を聞いたようです。

COOLEST SOUND EVER! – [Living in Alaska 43]

3:40位までは幸せな2人のデートが見られます。

凍った湖に石を投げるWilliams

何だこの音!聞いたことない!


これなら、、、大きな石を投げるWilliams

ピュンピュン鳴った!Williams大興奮


後ろで彼女がおもちゃの光線銃を鳴らしていたのなら話は別ですが、アラスカの大自然を前にして普通こんな音を聞く訳がありません。きっと誰でも現場にいてこの音を聞いたならば、Williamsのように飛び跳ねて興奮する事でしょう。

この音は何なのか

実はこのピュンピュンという音、物理学で「屈曲波(曲げ波)」と呼ばれている波が引き起こしたものなのです。

屈曲波
物体が板状で、波長に対して十分に広いときに出現し、速度が振動数の平方根に比例する。

通常、音は同じ物質の中を通るものであれば同じ速度で伝わります。振動数が違ってもやはり同じ速さで伝わります。(例えば空気中を伝わる音の速さは音の高さ低さによらず秒速340.29メートル)
ところが屈曲波は違います。「速度が振動数の平方根に比例する」ので、振動数が高ければ高いほど速く伝わる波なのです。十分に広い板状の物質、つまりこの場合は広々とした湖面の氷が振動板としてはたらき、屈曲波を引き起こしたと考えられます。

屈曲波の速度

振動数の違いによって一斉に伝わるはずの波が分散する

image by

sign(KobayashiKinya)

まず、投げた石が湖面に与えた振動が屈曲波となって、石と接触した地点から広がっていきます。ただし振動数によって速度が違うので、進む距離にずれが生じ始めます。石の落ちた場所から音を聞く人までの距離が離れていればいるほどこのずれは大きくなります。
最初に最も振動数が大きい音(高い音)が返ってきます。そして次に振動数の大きい順に遅れて返ってきます。こうして最初は高く、そしてだんだん低くなっていくピュンピュン音が耳に届くのです。
他にもこの音、氷の板だけでなく金属でも、例えば長いワイヤーやバネのようなものでも生み出す事ができるようです。こういった音を録音すれば面白いものができるかもしれません、と思っていたら

ルーカスフィルムの1980年代の映像資料によると、映画「スターウォーズ」のレーザー光線のSEはアンテナ塔を支えるワイヤーをハンマーで叩く事によって発生した分散波によるものであったそうだ。


かなり昔にサンプリングされていたようです。さすがはスターウォーズ。

REFERENCE:

Pew, Pew: Bizarre Sounds from Frozen Lake Explained

Pew, Pew: Bizarre Sounds from Frozen Lake Explained

http://www.livescience.com/48309-acoustics-of-ice-skipping-rocks.html